日本語が随分とお上手で

セネガル人と日本人のハーフが色々なことを気ままに綴ります

チャリンコのはなし

みなさん、こんにちは

あみちゃんです

 

「クレヨンのはなし」を読んでくださった方々ありがとうございます

色々な人から「読んだよー」「面白かったよー」「これからも続けてねー」

と言ってもらえて嬉しいです。感謝感謝。

 

今回は前回の話で匂わせていた「お役所のはなし」になると思いきや、

全く関係ない「チャリンコのはなし」です

 

よくアメリカで聞くフレーズで

"Once you learn how to ride a bike, you will never forget it"

というものがあります。

 

どういう意味かというと、

「一度自転車の乗り方を覚えれば、一生忘れない」

 

つまり、アメリカ人に"It's like riding a bike"(自転車に乗るようなもんだよ)

と言われたら、「最初は難しいけど一度身につけば一生自分のもの」という意味。

 

 

最近instagramで自分が愛用している自転車のMoëtちゃんを紹介したのですが、

(ボディーの色がシャンパンゴールドなのでMoëtちゃん、そして昔から所有物に名前をつけるのが好き)

その時に思ったのが「アレ、どうやって自転車って乗れるようになったんだっけ?」

 

みなさんは自分が自転車に乗れるようになった時のこと覚えてますか?

何年も乗らなくても、いつでも昨日乗れるようになったみたいに、

乗れる自転車とあなたの原点。

 

大体の人はある程度の歳になったら親から補助輪付きの自転車を買ってもらって、

公園とかでひたすら練習する。

 

自分も例外ではなく、おばあちゃん家の横の小道や近くの公園で

補助輪を「ガーガー」言わせて(ピンクの自転車だった気がする)

ひたすら行ったり来たり。行ったり来たり。行ったり来たり。

 

そしてある日そのうるささに痺れを切らしたおばあちゃんが

「あんたもう補助輪外しなさい」といきなり警告なしのレッドカード

そしてペンチを持って駆け寄る二人目の審判(おじいちゃん)に補助輪を取られる

 

補助輪は正直外して欲しくなかったけど自分でも

(あんだけ行ったり来たりしたんだから大丈夫だろう)

という自信があった。

 

が、もちろん補助輪は思ってたより凄い。

何回挑戦しても全く乗れない、転びまくりで癇癪の嵐、涙、鼻くそ、

終いには「補助輪の付いてない自転車なんて自転車じゃねー!」と投げ出す。

 

そしてしばらく自転車は諦め、

「やっぱり頼りになるのは自分の速い脚だな」と開き直り、

裸足で公園を駆け巡る日々に戻る。野性的な自分に文明の利器は合わない。

自分より先に自転車に乗れるようになった友達に負けんと、裸足で自転車を追いかける

 

そして遂に(もう自転車なしで生きていこう)と決心をした矢先に、

おばあちゃん家の横の小道で自分がスイスイと自転車に乗っている夢を見る。

 

そして起きて、「ママ、自転車乗ってる夢見た!もう自転車乗れる!」

と根拠のない大発表を家族みんなにして、みんなに見守られながら小道でお披露目。

 

(今でも)信じられないけど、本当に乗れるようになってた。

家族みんなビックリの瞬間。(ママは多分覚えてる)

 

「夢だけど夢じゃなかった!!」は正にこのこと。

それから、自分はトトロ信者です。(トトロありがとう)

 

確かに自転車は不思議な乗り物だなー

とMoëtちゃんに乗りながら日々思います。

 

12.07.2018 

San Diego

クレヨンのはなし

みなさん、こんにちは

あみちゃんです

 

これが初めてのブログ記事になりますが、

二十数年生きてきた中のエピソードでどれが初めての記事にふさわしいか考えた時に

「お役所のはなし」か「クレヨンのはなし」どっちにするか迷いましたが

 

物心がつきはじめた頃の「クレヨンのはなし」にすることにしました。

(お役所のはなしはいつかまた)

 

小学校一年生の時に初めてクレヨンセットが配られて

箱を開けた時にワクワクした気持ち覚えてますか?

保育園や幼稚園の一つの箱にぐちゃぐちゃに集められたクレヨンではなく、

新品の角が揃ったピッカピカのクレヨンセット

 

「うわー、すげええ、絶対大事に使おう」と誰もが決意しますが、

数週間後にはクラスの意地悪な男の子に折られます。無念。

 

そんな新品のクレヨンを使った最初の課題は「自分の絵を描いてみよう!」

 

配られた真っ白な紙に何も考えず輪郭、目、鼻、耳、眉毛、口、髪の毛

小学校一年生の描いた顔なんてどれも一緒と思いきや

 

その時がやってきた

 

色塗り

 

周りのみんながためらいもなく「はだいろ」を手に取り

白い紙に描いた顔全体に塗りたくり始める

はみ出しや塗り忘れがあってもおかまいなし

 

そして気付く

 

よく分からないけど自分は「はだいろ」ではない

 

!!?

 

念のため「はだいろ」を手にとって手の甲に線をひいてみるけど、

明らかに違う。ナニカガチガウ。

(「はだ」なのに「はだいろ」が通用しないだと!?)

 

次に「ちゃいろ」を手にとって手の甲に線をひいてみると濃い。

そして「おうどいろ」が目に留まる。多分コレダ

 

そう、

自分はクラスの女子の誰よりも先にファンデーションを買う前の儀式をしていたのです

 

とはいえ「おうどいろ」は使いたくない

「おうどいろ」って漢字が分からない小学生にとって汚く聞こえる

(もちろん漢字が分かる今でも決して可愛いものではない笑)

 

しかし授業の終わりが刻々と近づいている。時間がない。

でも気付いちゃった以上「はだいろ」は使えない。

 

どうにでもなれ!と「おうどいろ」を掴み、

みんなからの遅れを取り戻すように塗りたくる

 

するとそれを見た隣の女の子が

「あみちゃん、はだいろ使っていいんだよ」と同情を含んだ一言

 

いきなり可哀想な奴扱いされたのもアレだけど、

 

何よりも驚いたのが

自分の肌の色が違うことをその子が知っていたこと

ご覧の通り自分はその時初めて自覚した

 

(まさかクラスの暗黙の触れちゃいけない話題になってたのか!?笑)

 

0歳の時に保育園に入り、それまで鼻水垂らしながら

相撲大会でなぜか準優勝したり、近所の公園で擦り傷作りながら

平和に生きてきた人生が覆された瞬間だった

 

そして一週間後、全学年のクレヨン自画像が下駄箱エリアに貼り出され

一人だけ色が違う自画像を見上げ、子供ながら、

これから大変なことになるなと思ったのでした

(そして実際に大変なことになる)

 

忘れられないクレヨンのはなし

12.01.2018 San Diego